100年後の石材店へ・・・(4)H.Nさん
拝啓 この手紙を読んでいる石材店の方へ
50年・100年後の日本はどのようになっているのでしょうか?
日本の経済や国民の生活、生まれ故郷や住んだ町に今の面影が残っているのでしょうか?
親と子、兄弟、親戚、先輩・後輩、同僚・友達などの人との関係は大切にされているのでしょうか?
50年・100年後の日本は、亡くなった方をどのように弔っているのでしょうか?
今が2012年。今から100年前だと1912年という事となり、明治45年・大正元年だと考えると、
100年の年月の経過は、世界や国はもちろん人の生活はすっかり変わっているのではないかと感じます。
もし、そんな中で石材店が今と変わらず、活躍しているとしたら、人々から何を求められているのでしょうか?
求められているのは、おそらく商品ではないと私は思います。
もし未来で活躍している石材店がいるとしたら、もしかすると時代と共に名前が変わっているかもしれませんが、
その石材店の人は、とても「人の継り」を大切にしている方ではないかと思います。
家族や親戚、友人はもちろんのこと、全ての「人の継り」を大事にしたり、伝えたり、
人々から心の拠り所を求められている方ではないかと思います。
人が拝むものを扱っている私達は、自覚しなくてはならないと思います。
例えば、普段から悪い事ばかりしている人が適当に建てたものを、人は心から拝む事が出来るでしょうか?
殺伐とした今の世の中で、私達の役割は、とても大切なものだと思います。
今の私では、まだまだ未熟で何も出来ておりませんが、
少しでも50年後・100年後の未来に継げていけるように努力・精進していこうと思います。
敬具
投稿者:H.Nさん