葬送の多様化に伴う石材店の動向アンケート結果
石文社では、ネットショップ『いしぶみ』のメールマガジンの読者等を対象に、「葬送の多様化に伴う石材店の動向アンケート」を実施しました(「いしぶみ」ニュース Vol.65)。期間は9月16日から26日まで。回答数は69。
その数は多くはありませんが、石材店における「葬送の多様化」についての考え、意見として参考にしていただければと思います。
Q3、Q4、Q5、Q9、Q10の各質問に対するご意見、理由等の掲載は順不同です。また文章の一部を省略していますので、ご了承ください。
ご回答いただいた皆様、誠にありがとうございました。この場をお借りしまして、心より感謝と御礼を申し上げます。
なお、アンケートにご回答いただいた中から抽選で当たるプレゼント(クオカード500円分、10名様)は、賞品の発送をもって発表に代えさせていただきます。
※本アンケートの内容は、『月刊石材』2014年10月号(10月15日発行)の巻頭特集「お墓づくりに異変あり!? ―お墓に関する各種アンケート調査を紹介」にも掲載しています。他のアンケート調査、インタビューも参考にしてください。https://www.ishicoro.net/SHOP/sekizai20141015.html
Q1、普段の接客の中で、ご先祖様に対するお客様の意識の変化は感じますか?
【はい】が75.4%という結果(グラフ1)。ご先祖様に対する意識の変化(低下)は、お墓づくり、お墓参り、お墓の維持管理等に関して影響を及ぼすことになろう。普段の接客の中で、ご先祖様の意味を伝えていくことが必要だ。
Q2、従来の墓石ではなく、永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨・手元供養等のニーズを感じますか?
【はい】が81.2%。従来の墓石以外のニーズの高まりは、当然のことながら石材店としても感じているという結果になった(グラフ2)。
Q3、新規のお客様との商談(相談)内容で多いものは何ですか?(3つまで)
【価格】が圧倒的で次いで、【デザイン】、【石種】、【承継者問題】の順。少子化の中で、【承継者問題】の相談は今後、もっと増えてくると思われる。
・【価格】…62
・【石種】…28
・【デザイン】…33
・【墓地】…17
・【承継者問題】…26
・【祭祀の仕方】…6
・【その他】…7(★別ページに、その他の意見あり)
Q4、お客様の希望であれば、どんな葬送形態(永代供養墓・樹木葬・散骨等)でも対応すべきと思う。
【はい】が50.7%と、ちょうど半分となった(グラフ3)。お客様の希望は多岐にわたり、ケースバイケースとなろうが、自社の姿勢を明確にしていくことは必要であろう。
【いいえ】の理由は★別ページに掲載。参考にしていただきたい。
Q5、永代供養墓・納骨堂の建立は増えていますか?
【はい】が73.9%(グラフ4)。その理由は★別ページに掲載。承継者問題を解決する受け皿として、お寺での建立が増えているようだ。
Q6、樹木葬墓地の販売にかかわっていますか?
【いいえ】が91.3%(グラフ5)。ただ現在、樹木葬墓地の数は増加傾向にあり、今後、石材店がその販売にかかわることが増えることもあろう。
Q7、手元供養商品を扱っていますか?
【はい】が26.1%、【いいえ】が72.5%(グラフ6)。手元供養商品は、お仏壇のように大きな設置スペースが不要なことから、石材店として扱いやすいアイテムの一つと言えるであろう。
Q8、散骨に対応していますか?
【いいえ】が89.9%だが、【はい】という回答もあった(グラフ7)。
【はい】の回答のうち、「Q6、樹木葬墓地の販売にかかわっていますか?」の質問で、【はい】と回答したのは1人、「Q7、手元供養商品を扱っていますか?」の質問で、【はい】と回答したのは2人。散骨に対応しているからといって、あらゆる葬送に携わっているということではないようだ。
Q9、既存のお客様からの相談で「墓じまい(お墓の処分)」は増えていますか?
【はい】が79.7%(グラフ8)。「墓じまい」という言葉は今年になってよく聞くようになったが、その数は全国的に増加しているようだ。
理由は★別ページに掲載したとおりで、「Q5、永代供養墓・納骨堂の建立は増えていますか?」の理由と通じるものがあり、 「永代供養墓の増加と、墓じまいの増加は比例する(茨城)」という意見もあった。
Q10、現在の葬送の多様化を、どう捉えていますか?
今回の質問で唯一、意見が割れた(グラフ9)。【その他】の意見は★別ページに。現状をどう捉えるかは立場によって違うであろうが、「お客様のため」はもちろんのこと、墓石文化の発展になるような取り組みに期待したい。